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松平不昧 生誕270年 茶の湯の美

当館は「事前予約制」です。ご来館前にご予約をお願いします。

開催期間 2021年4月13日(火)~5月30日(日)
月曜休館(ただし、5月3日は開館)

展示概要

鎌倉時代に禅宗とともに中国より請来された喫茶の風習は、室町時代・桃山時代・江戸時代と時が流れてゆく中で、侘び・寂びなど日本人の美意識を反映しながら「茶」の文化を形成してゆきます。そして、茶の湯が発展すると同時に、数々の美術品が賞玩され、用いられてきました。足利将軍家を中心とした茶の湯では唐物が好まれ、侘茶の始祖とされる珠光(1423? - 1502)をはじめとする茶人や武将らに好まれたことにより、高麗物や和物にも光が当てられるようになります。やがて千利休(1522 - 91)によって侘茶が大成されると、その精神は古田織部(1544 - 1615)らに大きな影響を与えます。さらに、江戸時代には小堀遠州(1579 - 1647)や松平不昧(治郷、1751 - 1818)らによって、新しい茶の湯として形づくられてゆきますが、時代によって人々の趣向・好みが、変わる様子もうかがえます。 本年は、大名茶人・松平不昧の生誕270年の記念の年です。本展では、雲州松平家の蔵帳である『雲州蔵帳』をはじめ、不昧が蒐集した茶道具とともに、出光コレクションにおける茶の湯の名品を厳選しました。日本人が憧れ好んだ掛物や花生、茶入や茶碗、水指など、茶の湯にまつわる美術をご紹介します。

茶の湯の美

本展のみどころ

01出光コレクションの茶道具の優品を一挙大公開

出光美術館の創設者・出光佐三は、「もの、ものを呼ぶ」と言っておりました。まさに、当館所蔵の茶の湯にまつわる美術品は、自然とコレクションとしてかたちをなしたといえます。本展では、「茶の湯」という切り口で出光コレクションの名品を厳選し、東山御物や大名家伝来の茶道具などを一堂に展観します。

02雲州松平家の蔵帳『雲州蔵帳』に記載される名品を展観

江戸時代後期の大名茶人、松平不昧(治郷、1751 - 1818)の美意識や鑑識眼をもとに蒐集された茶道具は、『雲州蔵帳』と呼ばれる松平家の蔵帳に記録されています。ここには、伝世の名物茶道具が収められ、不昧の審美眼の高さを物語っています。本展では松平家で実際に使用されていた『御茶器帳(雲州蔵帳)』(参考舊帳・貴重品目録)とともに、宝物之部に記される玉澗「山市晴嵐図」(重要文化財)をはじめ、大名物の「堆朱四睡文香合」や中興名物の「染付草花文茶碗 銘 橘」などの名品を特集展示します。

03茶人の好みによって、取り合わされた茶箱の魅力

携帯用の茶道具を収める茶箱や茶籠(竹や籐で編んだもの)は、茶入や茶碗、茶杓など茶を点てる道具が取り合わされ、コンパクトにまとめられています。取り合わされて愛玩されている点にも、持ち主の好みや趣向が感じられます。本展では、江戸時代の公卿・近衞家熙(豫楽院、1667 - 1736)や茶人・小堀遠州(1579 - 1647)、明治時代の政治家・犬養毅(木堂、1855 - 1932)らが所持した茶箱を通して、その魅力をお伝えします。

04板谷波山ら近代の名工によって生み出された茶道具を紹介

近代を代表する陶芸家・板谷波山(1872 - 1963)は、茶碗をはじめ、花生や水指など多くの茶道具を作っています。茶碗ひとつ取り上げても、「曜変天目 銘 天の川」や「彩磁紫陽花文茶碗」(絶作のひとつ)など、様々な表情が見られます。本展では波山の作品を中心として、竹工芸家・飯塚琅玕斎(1890 - 1958)の花生や漆芸家・松田権六(1896 - 1986)の茶器など、近現代に作られた茶道具をご紹介します。

展覧会の構成

特集
不昧の眼 ―『雲州蔵帳』の名宝
第1章
茶の湯の名品
第2章
旅する茶道具 ―茶箱の世界
第3章
懐石のうつわ
第4章
近現代の茶道具

各章の解説

特集 不昧の眼 ─『雲州蔵帳』の名宝

江戸時代後期、大名茶人として名高い、松江藩七代藩主・松平不昧(治郷)は、若い頃より茶の湯を研鑽し、その美意識や鑑識眼をもとに数々の美術品を蒐集しました。寛政年間(1787 - 93)には、伝来の名物茶道具の詳細を記した『古今名物類聚』を刊行し、現代でも茶道具の手引きとされています。蒐集された茶道具は、松平家の蔵帳『雲州蔵帳』に記録され、不昧の審美眼の高さを物語っています。ここでは蔵帳とともに、そこに記される名品を特集します。

奥高麗茶碗 銘 秋夜奥高麗茶碗 銘 秋夜
桃山時代 出光美術館
   
赤楽兎文香合赤楽兎文香合
本阿弥光悦 江戸時代初期
重要文化財 出光美術館
唐物肩衝茶入 銘 道阿弥唐物肩衝茶入 銘 道阿弥
中国 南宋時代~元時代
大名物・柳営御物 出光美術館   

第1章 茶の湯の名品

茶の湯では、床飾りとして掛物や花生などで席が彩られ、点前には茶入や茶碗などが用いられます。これらの道具は、季節や場によって種々に取り合わされますが、茶席では取り合わせや茶道具を鑑賞することが、醍醐味の一つとなっています。亭主の趣向や時代の移り変わりとともに、用いられる道具の好みも変わってゆきます。本章では「茶の湯」という視点で出光コレクションの名品を厳選して、掛物・花生・茶入・茶碗・茶杓・水指などに分けてご紹介します。

選佛場禅院額字「選佛場」
無準師範 中国・南宋時代 重要文化財 出光美術館

第2章 旅する茶道具 ―茶箱の世界

茶の湯は茶室の中だけではなく、「野点」といって、野外で茶会が開かれることがあり、山水や草花など、美しい景色を区切って席が設けられます。その場には、携帯用の点前道具が収められた、茶箱や茶籠が用いられることがあります。茶を点てるために最少の道具が収められた茶箱は、手軽に持ち歩いて、時に応じて場所を選ばず、茶に興じることができます。本章では持ち主の趣向や好みが反映され、それぞれに取り合わされた茶箱の小さな世界をご覧ください。

第3章 懐石のうつわ

茶の湯では、懐石(食事)を伴った茶事が正式と言われ、一般的な茶事では濃茶・薄茶が供されますが、場に合わせて濃茶の前後に懐石でもてなされます。懐石は料理だけではなく、料理を彩るうつわも楽しみの一つです。膳の向こうに置かれる向付や取り回される鉢や皿は、料理とともに吟味され、種々のうつわが用いられます。これらのうつわにも亭主の好みが反映されますが、ここでは唐津や織部、色絵や染付などの色とりどりの陶磁器をご紹介します。

織部千鳥形向付 七客織部千鳥形向付 七客
美濃窯 桃山時代 出光美術館

第4章 近現代の茶道具

茶の湯で用いられる道具は、伝来のものばかりではありません。職人や作家の手によって、新しい茶道具が作られ、亭主の好みで取り合わされてゆきます。千家十職のように、代々、技や型が継承されて形をなしたものもあれば、作家や趣味人たちの手によって生み出された作品もあります。本章では、近現代に焦点を絞り、出光コレクションを代表する近代の陶芸家・板谷波山を中心に、近現代に作られた茶道具を展観します。

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