列品解説ギャラリートークのココが楽しい!

「火の芸術」と呼ばれるやきもの。そこには理想のやきものを目指す作り手と、偶発を生み出す炎との戦いがあります。学芸員のわかりやすい「列品解説」で、1万6千年にわたるやきものの歴史をたどってみませんか?(約45分)

午前10時30分~ 12月5日(木)12月19日(木)1月9日(木)1月23日(木)
午後6時~ 12月6日(金)12月20日(金)1月10日(金)1月24日(金)

※事前の申し込みは不要です(入館料のみ)
※集合場所は展示室1の入口です

3つのキーワードで「やきもの通」に!

これまで「様式」や「時代」に注目することが多かった当館のやきもの展。本展は初の「入門編」として、3つのキーワードを軸に日本陶磁史の流れをわかりやすくご紹介します。千利休や尾形乾山が登場するマンガつきの解説パネルや、「楽焼はなぜ赤と黒なの?」といった素朴な疑問にお答えする試みも見どころ。誰かに話したくなる新発見が満載です。

「朱と渦」がつなぐ原始の美意識

第1章でまず目に入るのが、荒々しく渦(うず)を巻くような文様と情熱的な朱(あか)で彩られた原始のやきものです。縄文~弥生時代のやきものや古墳時代の埴輪には「朱と渦」という色彩面・造形面の特徴があります。じつはこの装飾、中国やギリシャなどでも見られ、国や地域を超えて愛されていました。「朱と渦」がなぜ人々の心を捉えたのか、その謎に迫ります!

中世のやきものは「色彩の対比」に注目

グレーから白への美しいグラデーションと、渋さが際立つ焼き締めの茶色。第2章で強い印象を残す色彩の対比は、やきものの技術革新に由来しています。5世紀に入り、日本には朝鮮半島から2つの新技術が伝わりましたが、庶民が使う大きな壺や甕(かめ)は日本古来の技術で作られていました。今回は越前の窯元のご協力を得て、当時の大壺の再現に挑戦。陶工たちの美への追求が明らかに!?

唐物から和物へ。ボーダーラインは「天正14年」

やきもの文化が豊かな日本。しかし、室町時代までは「やきもの先進国」とは言えませんでした。それは、中国のやきものに強い憧れを抱いていたからです。第3章と第4章では、日本人がどれほど海を越えて来たやきものを愛していたのか、そしてその感覚に変化が生じた桃山時代までを辿ります。ボーダーラインと考えられるのは「天正14年」。この年に、いったい何があったのでしょう?

読み解きにワクワク! 江戸のやきもの

第5章で焦点を当てる江戸時代になると、やきもの文化はますます盛んに。独創的な文様の古九谷など、読み解く楽しみを満喫できる逸品が数多く誕生しました。「色絵蓮葉に菱文大皿」の奇妙なデザインには、果たしてどんな狙いがあったのか? 柿右衛門と京焼の名工・野々村仁清の「色絵壺」対決も必見。技法の違いが文様に与えた影響を、じっくりと観察していきましょう。

激動の明治が生んだ超絶技巧

第6章のテーマは、日本社会が揺れ動いた近代のやきものです。超絶技巧の出石焼は、別の工芸の技術を応用することで完成したもの。こうした作品が生まれた背景には、明治時代の "ある事情" が関係しています。作り手に作家意識が芽生えたことも、近代のやきものの大きな変化のひとつです。板谷波山や富本憲吉の挑戦から、新時代のやきものの在り方を考えていきます。