佐竹本三十六歌仙絵
「柿本人麿」

佐竹本三十六歌仙絵「柿本人麿」

重要文化財

佐竹本三十六歌仙絵
「柿本人麿」
(さたけぼんさんじゅうろっかせんえ 
「かきのもとのひとまろ」)

画/伝 藤原信実 詞書/伝 後京極良経
鎌倉時代 13世紀
紙本着色墨書
36.0×60.6cm

もとは巻子装でしたが、現在は各歌仙ごとに分断されています。藤原公任が撰した三十六歌仙にもとづき、上下2巻に18人ずつを配置しています。位記、略伝、詠歌を記し、歌仙の影像を加えます。本作品は、柔装束で和歌を思案する人麿を描いています。柔らかい細線を引き重ねて描かれた、優れて個性的な表情は、鎌倉時代に流行した似絵の趣向を反映しています。京都・下鴨神社に伝来し、のちに佐竹家にもたらされたことから「佐竹本」の呼称があります。

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