紅白梅図屏風

紅白梅図屏風

紅白梅図屏風 (こうはくばいずびょうぶ)

伝 尾形光琳
江戸時代 18世紀
六曲一双
紙本金地着色
各151.0×346.7cm

左隻に描かれた紅梅の左方向に展開する枝は、激しく屈曲しながら上昇し垂下する特異な造形が魅力です。この枝は、光琳の蒔絵画稿に見える梅枝の造形と類似することが指摘されており、光琳本人が描いたものとする説があります。枝の複雑な伸張と曲折は、自然の創造物たる樹木の揺るぎない存在感を示しながら、いかようにも枝を伸ばして変形していく健やかな開放感をも感じさせます。こうした絶妙な均衡をみせる造形感覚は、光琳その人による表現資質に近いものといえます。

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