雙峯挿雲図

雙峯挿雲図 雙峯挿雲図

重要文化財

雙峯挿雲図 (そうほうそううんず)

浦上玉堂(1745 - 1820)
江戸時代 18 - 19世紀
紙本墨画淡彩
174.5×90.5cm

60歳代後半の玉堂による大幅のうち、本作品は精細な筆致で雄大な空間を創り上げた最高傑作と評価されます。雙峰挿雲とは、中国の景勝地・西湖を取り囲む二つの峰に雲が挿まれた景観を指します。絵の下側には水辺で砂取りをする人々を、上側には山中の四阿に向かう人物を描き、山水に隠れ棲むことを願った文人たちの心が投影されています。酒に酔った勢いで揮毫したと伝わるように、全体が動感を帯びつつ墨色が変化してゆくところに文人画家の本領が見られます。

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