山市晴嵐図

山市晴嵐図

重要文化財

山市晴嵐図 (さんしせいらんず)

玉澗(1180頃 - 1270頃)
中国 南宋時代末期 - 元時代初期 13世紀
紙本墨画
33.1×82.8㎝

古来、足利将軍家のコレクション・東山御物の名品として知られた「瀟湘八景図巻」のうちの一図です。墨をそそいで粗放な筆墨で描く「潑墨(はつぼく)」という技法をもちいています。橋、旅人、山間の集落を濃墨の速筆できわめて簡略に描き、山容を取り巻く大気の動きを墨の濃淡によって劇的に表現しています。玉澗は、中国の禅僧画家で、粗放な画風は中国では型破りと考えられてあまり知られていないが、中世の日本においては牧谿以上に好まれた画家でした。

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