色絵菊文大皿 （いろえきくもんおおざら）
古九谷
江戸時代 17世紀
径47.0cm
17世紀中頃に作られた青手古九谷（あおでこくたに）で最大級の大きさを誇る大皿です。わずかな歪みはあるものの見事に焼き上がった大皿を、濃い緑釉の縁取りと、黄地に鮮烈に咲く紫の菊花が妖しいまでの力を秘めて彩っています。内面の緑釉の下には震えながら渦巻く波文を、黄彩の下には染織意匠を思わせる花唐草文を敷き詰め、外面には菊唐草を充填して黄彩で塗り込めています。菊花文は葉の上下端が画面の外に続くかのように描かれています。大皿の大きさを強める、優れた構図となっています。
