列品解説ギャラリートークのココが楽しい!

神格化された歌聖・柿本人麿の像を懸けてのぞむ歌会「人麿影供」は、歌人にとっては時空を超えた夢の実現でした。宮廷文化の雅を象徴する「和歌と古筆の世界」を、ぜひ「列品解説」でご堪能ください。(約45分)

午前10時30分~ 6月21日(木)6月28日(木)7月5日(木)7月12日(木)
午後6時~ 6月22日(金)6月29日(金)7月6日(金)7月13日(金)

※事前の申し込みは不要です(入館料のみ)
※集合場所は展示室1の入口です

あの佐竹本三十六歌仙絵に会える!

数ある歌仙絵のなかでもっとも古く、逸品として知られる「佐竹本三十六歌仙絵」(重要文化財)の柿本人麿像。描線の内側をていねいに銀泥で隈取りをほどこすなど、繊細な描写は必見。今回は人麿像のほかにも「佐竹本三十六歌仙絵」から3点をご紹介しています(展示替えあり)。会期前半に登場するのは、人麿そっくりに描かれるとある人物。2人の不思議な関係を学芸員が解き明かします。

画中の人物の「すがた」に注目

「人麿影供」とは、歌聖・柿本人麿の像を懸け、歌道の繁栄を願って行う歌会のこと。人麿のすがたは歌人・藤原兼房が夢で出逢ったときの風貌がお手本になっており、会場ではその特徴をプロジェクターで映し出しています。似ているけれどどこか違う、そこに絵師の創意があらわれるのも歌仙絵の面白さ。なにが画中の人物を特定の個人「らしく」演出しているのかに注目しながら、さまざまな歌仙絵を読み解いていきます。

「似顔絵」の誕生が変えた歌仙絵

顔は「こんな人、いるいる!」と頷くほど表情豊かなのに、衣装はパターン化された「中殿御会図」(重要美術品)。実在の人物そっくりに描く似絵(にせえ)の名手、鎌倉時代の藤原信実の原画と伝わるこの作品(模本)は、現代人の目から見ても不思議な魅力に溢れています。似絵の登場により、歌仙絵はより生き生きとした人物表現に変わっていきました。「列品解説」では歌仙絵のルーツを探りながら、鎌倉時代から江戸時代に至る図像の展開を辿ります。

西行法師の悩める日々

「人麿影供」が始まったとされる元永元年(1118年)は、奇しくも漂泊の歌人・西行(1118 - 1190)生誕の年。そこで今回は、館蔵品のなかでもファンの多い「西行物語絵巻 第一巻」(重要文化財)を全場面公開いたします。名誉ある天皇の護衛(北面の武士)であり、容姿端麗、武にも歌にも秀でた西行が、なぜ妻子を捨て22歳の若さで出家したのか。学芸員の語りとともに、変幻自在な烏丸光廣の書と、色鮮やかな俵屋宗達の描写をご堪能ください。

いま見ておきたい「見努世友」と古筆切

歌といえば古筆切。秀歌を介して歌仙の名を伝える平安時代の古筆には、優品がたくさんあります。本展のハイライトのひとつは、国宝の古筆手鑑「見努世友」。高野切第三種をはじめとする名筆がずらりと並び、『徒然草』にある「ひとり燈火のもとに文をひろげて、見ぬ世の人を友とするこそ、こよなう慰むわざなれ」の境地をお楽しみいただけます。掛軸では4点の「石山切」に、ぜひご注目ください。

これは誰? 歌仙当てクイズに挑戦!

生々しいまでの人物描写に目を奪われる、岩佐又兵衛の歌仙絵。そして鈴木其一の「三十六歌仙図屏風」と、掛軸の「三十六歌仙図」では、琳派ならではの幻想的な群像表現をご紹介。其一の歌仙絵は尾形光琳を模倣したものですが、そこには革新的で大胆な工夫が! さらに今回は、どの歌仙がどこに描かれているのか、其一の屏風で答え合わせをしてみました。ぜひ歌仙当てクイズに挑戦してみてください。