列品解説ギャラリートークのココが楽しい!

2万年にわたる中国陶磁の歴史のなかで、最高潮に達したとも評される宋時代の陶磁器。圧倒的な美しさとその存在感に多くの人々が神秘性を感じ、魅了され続けてきました。「宋磁」がもつ多様な魅力を、ぜひ「列品解説」でご堪能ください。(約45分)

午前10時30分~ 4月26日(木)5月10日(木)5月24日(木)6月7日(木)
午後6時~ 4月27日(金)5月11日(金)5月25日(金)6月8日(金)

※事前の申し込みは不要です(入館料のみ)
※集合場所は展示室1の入口です

美の極みに圧倒される!

宋のやきものは、至ってシンプル。青・白・黒の単色の釉薬が基本です。では陶工たちはどこに力を注ぎ、後世の人々は評価してきたのでしょう? それは形、完璧なまでのフォルムにあります。ゆがみを愛でる日本の織部などとは異なり、線の対称性こそが《美の極み》なのです。第1章では、曲線美すらシャープな宋磁の造形性を解説します。

神秘的な美のルーツが青銅器!?

シンプルですっきりとした造形が多い宋磁のなかに、すこし複雑な意匠があらわれたら、それは古代の祭祀具である青銅器をモチーフにした可能性大! なかには青銅器を鋳造するときに生じる穴や凸線がそのままデザインとして残されたものも!! 神秘的な美を創出した古典へのまなざしに思いを馳せてみませんか?

やきものファン必見、高台にご注目!

第2章では中国全域に及んだ宋磁の窯に注目。その表現の独自性はもちろん、何百キロも離れた窯が共有した《流行のデザイン》についても分析しています。また今展では、定窯をはじめとする宋磁の見事な高台をじっくりご覧いただけるような展示の工夫も。図録もできるだけ高台の写真を収録しています。

口当たりを良くするために覆輪!?

白磁を代表する定窯は、象牙に近いアイボリーホワイトが魅力。重たそうに見えますが、非常に薄造りで軽く、卓越した技術が端正な美しさを生み出しています。裏側(高台)を美しく仕上げるために伏せて焼くのも特徴ですが、それによって口縁部がザラザラしてしまうため、口当たりを良くするために金属の覆輪をかぶせているのです。

お気に入りの窯が、きっと見つかる

皇帝・宮廷用のうつわを焼く官窯を中心に、北方地域では定窯、磁州窯、耀州窯、釣窯。南方地域では景徳鎮窯、越州窯、龍泉窯。そして、北方の遼王朝が宋磁の影響を受けて生み出した遼磁など、宋代の陶磁のバリエーションの多彩さには驚くばかり。「満天に広がる星のよう」に点在した窯のなかから、ぜひ自分のお気に入りを探してみては?

「陶器の枕」って本当に眠れるの?

トピック展示では、日本の絵巻物にさりげなく宋磁が描かれていたり、耀州窯の精緻な文様を施す型(復元品)を見ることができたりなど、知られざる宋磁のトリビアが盛りだくさん!! 「陶枕(陶器の枕)って本当に眠れるの?」「首が痛くならないの?」 ──などといった素朴な疑問にも、学芸員が楽しくお答えします。